落下やぶつけるなど、「持ち運ぶ際の事故」によって故障するケースが非常に多いです。そこで、ノートパソコンを持ち運ぶときに、気を付けたいポイントを見ていきたいと思います。
ノートパソコン事故例
デスクトップ型とは違い、いろいろな場所で使えるノートパソコンだからこそ、故障につながる事故が起こる危険性が高くなります。どんな状況でどんな事故が起こりやすいのか、参考までに調べてみました。 自分もヒヤリとした覚えのあるシチュエーションもいくつかありました。荷物棚から落下させてしまうようなケース
- 人通りが多い交差点で、すれ違う人とぶつかってしまいカバンごと落下。
- 新幹線の荷物棚から取り出すときに落とした。
- トイレのドアのフックにかけるときに、カバンごと落下させてしまった。
- ファーストフードでパソコン作業中、注文した商品が運ばれてきたので、テーブルの上のスペースをあけようとして誤って落としてしまった。
壁にぶつける・人にぶつけられるケース
- エスカレーターで急いで駆け上がってきた人に、荷物をぶつけられた。
- 歩道を歩いていたら、走ってきた自転車に当て逃げされた。
- ノートパソコンの入ったリュックごと、階段の手すりにぶつけた。
自転車など乗り物で移動中の衝撃・振動
- ノートパソコンを閉じるときに、思いのほか力が入ってしまい、バタンと大きな音をさせてしまった。
- 自転車のカゴに入れて走行した。
ラッシュアワー時に多い圧力・圧迫のケース
- 満員電車でギューギューに押された。
- パソコンの入ったカバンを車のシートに置いていたら、その上に子どもが座ってしまった。
コップを倒してしまい水濡れさせてしまうようなケース
- ペットボトルの蓋がゆるんでいて、カバンの中に入れてあったノートパソコンが濡れてしまった。
- 突然のゲリラ豪雨に、カバンごとノートパソコンが水濡れしてしまった。
- カフェでパソコン作業をしていたら、水の入ったコップを倒した。
トラブルによる症状と修理
衝撃による故障
落下やぶつけてしまった場合、その衝撃によってハードディスクに不具合が生じる可能性が高いです。とくにハードディスクの起動中に衝撃が加わると、データが飛んでしまう恐れもあるため、ノートパソコンを頻繁に持ち出す人は、定期的にバックアップを取るようにしてください。
また、USBメモリを差し込んだまま落下させてしまった場合、USBポートが破損してしまうことがあります。ノートパソコンを持ち運ぶ際は、USBメモリやマウスは取り外すようにしてください。
USBメモリやSDカードなど、「フラッシュメモリ」の正しい使い方については、別ページでも紹介しています。
»USBメモリの寿命と正しい使い方、フラッシュメモリとは?
圧迫による故障
圧迫により、液晶ディスプレイが破損するケースも多いです。パソコンのデータは無事に取り出せますが、修理ともなればメーカーの場合5~10万円と高額になります。中古のディスプレイで対応してくれる業者もありますが、それでも万単位での修理代がかかります。水濡れによる故障
水濡れの度合いにもよりますが、電源がまったく入らない状態になってしまったら、基本的には中身を完全に交換する修理が必要になります。修理代は…、新しいパソコンが1台買えてしまうくらい高額になります。水濡れ時の対処方法としては、すぐに電源を切り、バッテリーが取り外し可能なタイプなら外してください。そして、完全に乾燥するまでは、絶対に電源を入れてはいけません。
故障していないかの確認のために電源を入れてみる、といったことはしないでください。ハードディスクに保存されたデータを、取り出せる確率を下げてしまいます。
ノートパソコンを壊さないための持ち運び方・扱い方
ノートパソコンには、衝撃や振動に弱い精密部品が多く内蔵されています。落下やぶつけてしまうなどの思わぬ事故に備えて、ノートパソコンを壊さないための持ち運び方・扱い方を紹介します。持ち運ぶときは、必ず電源はOFFにする
ノートパソコンを持ち出す前は、電源がOFFもしくは休止状態モードになっていることを必ず確認してください。ハードディクスが起動したままの状態だと、少しの衝撃でも損傷する可能性があります。通勤カバンやリュックにノートパソコンをそのまま入れない
紙袋に入れて持ち運ぶなんてもってのほかです。ノートパソコンはインナーケースに入れてからカバンに詰めるか、インナーバッグを使うようにしてください。インナーバッグは衝撃を吸収する素材で作られているため、落下や圧迫によるトラブルからノートパソコンを守ってくれます。液晶画面とキーボードの間に書類などをはさまない
パソコンをバインダー代わりに使っていると、液晶画面を傷つけたり、ひびが入る原因になります。液晶画面とキーボードを保護するためにも、しっかり閉じた状態で持ち運ぶようにしてください。カバンにものを詰め込みすぎない
カバンにノートパソコンを入れる際は、圧迫防止のためにも余計なものは入れず、詰め込みすぎないように気を付けてください。ACアダプターなどの硬いものや、ペットボトルや化粧品など水気のあるものとは一緒に入れないようにしてください。周辺機器はすべて外す
USBメモリ、マウス、ACアダプターなどを差したままにしていると、思わぬ落下の際にコネクタが破損してしまうことがあるため、周辺機器はすべて外すようにしてください。自転車のカゴに入れて運ばない
自転車のカゴは直接振動が伝わるうえ、かごから飛び出してしまう危険があります。自転車で移動する際は、リュックに入れて運ぶほうがまだ安全です。自転車と同様に、スーツケースやベビーカーの持ち手にひっかけてパソコンを運ぶと、地面の凸凹の振動が直接伝わるため避けたほうが無難です。ノートパソコンにとって振動がご法度である理由は、こちらのページを参考にしてください。 »ノートパソコンの平均寿命は何年?5年以上に寿命を延ばすための方法
最後に
予期せぬトラブルを避けることはできませんが、持ち運び方・扱い方に気を付けていれば、大切なノートパソコンを守れる確率は高くなります。外に持ち出すときは、ノートパソコンは精密機械であることを心得て、重たいからと言ってパソコンの入ったカバンを地面に置いたり、走らないようにしてください。
ファーストフードの席取りに、ノートパソコンを使うようなことはしないようにしましょう。