しかし、格安スマホには、中古の端末が販売されているんです。しかも、きれいで品質の良い中古品も多く、値が張る端末でもリーズナブルに購入できます。端末を安く購入できれば、より一層お得に乗り換えられますね。
今回は格安スマホに安く乗り換えたい方に向け、中古の格安スマホを上手に買うためのノウハウを解説。中古品の中には、品質の悪い端末もあります。買ってから後悔しないように、注意点を確認していきましょう!
格安スマホは中古でもOK!白ロムと呼ばれる端末とは
そもそも格安スマホとは、「SIMフリー端末(携帯端末本体)」に「格安SIM(SIMカード)」を挿入したスマートフォンを言います。端末と格安SIMの組み合わせは様々ですが、格安スマホを利用する場合は、「格安SIM」と、「それに対応する携帯端末」を必ず用意しなければなりません。
携帯端末を用意するには、キャリアで購入した端末をそのまま利用する、新たにSIMフリー端末を購入するなど、様々な選択肢があります。その中でも、費用を抑えたい方に人気なのが「中古端末の購入」です。
しかし、中古端末を購入するには知識がないと上手く行かない点もあります。白ロム、赤ロムなどの聞き慣れない単語に戸惑ったことがある方も多いでしょう。
まずは、中古端末の基本である「白ロム」から説明していきます。
”白ロム”とはどういう端末をいうのか?
白ロムとは、すぐに使える中古の格安スマホを指します。SIMカードを取り外してあるスマホ本体であり、誰でも使うことができる状態になっています。一方、ネットワーク制限がかかっていて、そのままでは使えない端末を「赤ロム」と呼びます。赤ロムを購入してしまうと、当然スマホを使えないため、お金の無駄です。中古品を探す際には、まず「白ロムかどうか」という点が非常に重要になります。
新古品と中古品
白ロムの中古スマートフォンには、みなさんがイメージしているような中古品の他に、「新古品」があります。
中古品
実際に使われた後で売りに出された「使用済み」スマートフォンです。
使用済みでもきれいな携帯端末がある一方、ボロボロに使い込まれた携帯端末があるなど、状態は様々です。
新古品
他の人が購入したものの、使われることなく売りに出された「未使用」スマートフォンです。
未使用のため、中古品と比べるときれいな状態で売られていることが多いです。
このどちらも合わせて一般的に「中古」と読んでいます。実際に使われた後で売りに出された「使用済み」スマートフォンです。
使用済みでもきれいな携帯端末がある一方、ボロボロに使い込まれた携帯端末があるなど、状態は様々です。
新古品
他の人が購入したものの、使われることなく売りに出された「未使用」スマートフォンです。
未使用のため、中古品と比べるときれいな状態で売られていることが多いです。
中古格安スマホのメリット
中古の格安スマホは、「人が使ったものだから」とマイナスイメージを抱いている方もいるでしょう。しかし、中古品には中古品なりの魅了があるものです。ここでは、中古格安スマホのメリットを見ていきましょう。
値段が安い
中古の格安スマホのメリットは、何といっても値段の安さでしょう。通常、新品なら手が届かないものが、中古であればはるかに安く購入できます。同じ製品でも、機能が全く同じであるのに安く手に入るのです。なお、同じ中古スマホでも、「中古品」・「新古品」とでは価格の違いがあります。通常、新古品の販売価格は中古品より高いです。未使用品のため、人が使った中古品よりは価値があがるのも当然です。
中古品の値段は、端末ごとに様々です。機種が古くなればなるほど安くなりますが、新しい端末であっても「美品」でなければ安くなるものです。
古い機種も購入できる
携帯各社では、買い替え需要に合わせて常に新商品を投入しています。スマートフォンの中には、他機種にはない独特の魅力を持つ端末があるもの。しかし、デザインや機能など魅力的なスマートフォンが販売終了になり、購入できなくなることがあります。
その点、中古スマホであれば、魅力的な機種を購入できる可能性があります。
中古でも使える型落ちものがある
古い機種、いわゆる「型落ち」と呼ばれるスマホ端末が、新古品で出回っていることがあります。型落ちした中古のスマホは、一般的に新品の半額~7割程度の価格で手に入れることができます。最近では、急激な動作不良を伴うアップデートが減りつつあるため、OSが古いままでも使い続けることができます。「古い機種だから」という理由だけでほとんど新品同様のまま安く売られている中古端末は、意外と狙い目なのです。
また、docomo・au・softbankなどキャリアで販売されていたスマホの場合、中古スマホになってもそのキャリア特有の便利な機能を利用できます。格安スマホ/SIM会社で購入できるスマホの大半は、キャリア特有の便利機能を削除したものです。そのため、キャリアで販売されていた端末の中古品のほうが使いやすいということもあるのです。
購入してから後悔する前に!必ずチェックすべき注意点
魅力的なメリットがある中古の格安スマホ。しかし、先ほど説明したように「白ロム」を選ぶ必要があるなど、いくつか注意点があるのも事実です。中古の格安スマホを上手に買うためにも、購入前に押さえておきたい注意点を解説します。
品質に注意!
スマートフォンに限った話ではありませんが、中古の格安スマホ購入で注意したいのが、品質です。品質に関して見るべきポイントを3つに分けてご紹介しましょう。①キズの有無をチェック
見た目としての汚れの他に、キズがついていないかしっかり確認してください。また、携帯端末の劣化で起こる不具合も見逃せません。防水パッキン・防水キャップが劣化すると防水性が弱まりますし、スイッチが摩耗していれば反応が悪くなります。
中古の格安スマホを購入するときは、実際に触ってチェックしてみましょう。
②中古も保証の対象内?
中古の格安スマホの品質・状態は様々です。そして、中古の格安スマホの中でも「中古品」であれば、以前使っていたユーザーがいた以上、製品の劣化も速くなります。そこで、購入を検討している中古の格安スマホに「品質保証」が付くかどうかを確認しましょう。通常、保証が付く中古の格安スマホであれば、すぐには壊れづらいものです。また、いざという時の安心も担保されます。
品質保証は、中古の格安スマホ販売業者が1ヶ月~3ヶ月ほどの期間のみ提供しているのが一般的です。また、格安スマホ会社(MVNO)が持ち込み端末に対する保証オプションを用意している場合もあります。
オークションやフリマアプリなどの個人間の取引では、品質保証についてうやむやになることもありますので、自分でしっかり注意しましょう。
iPhoneユーザーが覚えておきたい「AppleCare+」
iPhoneからは、iPhone5s、iPhone6s、iPhone6plus、iPhone7と、毎年のように新機種が投入されています。格安スマホとし て、中古のアイフォンを使いたい方もいらっしゃることでしょう。
iPhoneには、「AppleCare+」と呼ばれる任意で加入できる保証プログラムがあります。保証の有効期間は2年間です。
もし、「AppleCare+」に加入している中古iPhoneを購入した場合、有効期間内であれば保証を受けることができます。保証を引き継ぐことができるのは、AppleCare+プログラムが端末のシリアル番号に紐づいているため。
iPhoneを中古で買うならば、AppleCare+に加入している端末を選ぶと良いですね。
③バッテリー容量は低下していない?
中古専門の格安スマホ販売店など、実店舗で購入するときには、バッテリーの持ち・容量を確認しましょう。スマホ内蔵のバッテリーは、充電と放電を繰り返すうちに充電容量が減っていきます。同じ機種の中古品でも、前のユーザーの使い方によってはバッテリーの消耗具合が異なるかもしれません。
実際に電源を入れ、バッテリーの減りが早くないかどうかをチェックしてみてください。
”赤ロム”の格安スマホに注意!
先ほど、中古の格安スマホ=白ロムについて説明しましたが、もう一方の「赤ロム」と呼ばれる中古スマホには注意が必要です。「赤ロム」とは、携帯キャリア会社から「ネットワーク利用制限」をかけられた中古スマホを言います。中古スマホの1つでありながら、携帯電話回線による通話・キャリアメール・データ通信などが利用できなくなっているのです。
ネットワーク利用制限がかけられる理由としては、前のユーザーが携帯代金の不払い・滞納を行っていることが理由として挙げられます。場合によっては盗難など不正な手段で取得された端末にも、制限がかけられます。
赤ロムの格安スマホを見分ける方法
赤ロムかどうかを確認するためには、スマホ本体の個体識別番号を調べてみましょう。「IMEI(識別番号)」と呼ばれるもので、スマホ端末には必ず付与されています。携帯キャリア会社のHPにチェックページがあるので、IMEIを入力してください。対象のスマホにネットワーク利用制限がかかっているかを確認できます。
結果表示が「〇」であれば、ネットワーク利用制限がかかっておらず、白ロムとして使うことができます。それ以外の結果であれば、購入はおすすめできません。万が一白ロムから赤ロムになった場合、通話・通信ができなくなります。
白ロムだったはずなのに購入後に赤ロムになった場合には、返金保証がついている端末であれば購入代金を返金してもらえます。事前に返金保証があるかどうかを確認しておきましょう。
格安スマホ、”白ロム”だから大丈夫?
中古の格安スマホの品質をチェックし、赤ロムでないことを確認し、「これで中古の格安スマホを買うことができる!」と進みたいところですね。しかし、「中古の格安スマホ=白ロム」であっても、SIMを格安SIMに挿し換えるだけですぐに使えるようになるとは限りません。
ここでは、格安SIM=SIMカードの物理的な条件、SIMロックという回線に関わる条件について解説しましょう。
SIMロックが解除されているか?
中古のスマホの中には、携帯キャリア会社で販売されていたスマートフォンもあります。このようなキャリアのスマートフォンを中古で購入する場合に気をつけたいのが「SIMロック解除」の有無です。日本では、SIMカードを異なるキャリアで使うことができません。ドコモ・au・ソフトバンク、各携帯キャリア会社で販売された端末には、自社の回線しか使えないように「SIMロック」がかかっているためです。
SIMロックはキャリアでSIMロック解除の手続きをとれば解除可能。そのため、中古スマホを購入する際には、SIMロックが解除されているか確認しましょう。
SIMカードのサイズを合わせる必要がある
物理的に、契約するSIMカードのサイズとスマホ本体のSIMトレイのサイズが合わなければ、SIMカードを挿入することができません。現在、SIMカードには標準SIM、micro SIM、nano SIMの3種類があります。自分のスマホが対応しているSIMカードのサイズは、スマホの取扱説明書を見るれば分かるので、よく確認しましょう。
”白”の格安スマホでも付けたい「白ロム保証」
中古の格安スマホを購入するとき、対象の格安スマホが赤ロムかどうかを確認できるのは、「ネットワーク利用制限」しかありません。中古の格安スマホの販売者が、「白ロムです」・「赤ロムではない」と謳っていても、完全に信用するのは危険です。販売業者によっては、「白ロム保証」を発行しているところもあるので、保証を付けることを強くおすすめします。
中古の格安スマホはどこで買える?
ここまで、中古の格安スマホについてメリットや購入前の注意点について解説してきました。ここからは、実際に中古の格安スマホの入手先とおすすめ端末、そしておすすめの格安スマホ会社を整理していきましょう。
購入できるのはここ!
現在、中古の格安スマホを買うことができるのは、「中古スマホを扱う実店舗」・「インターネット経由」の2つでしょう。インターネット経由の場合、さらに「ネットの通販サイト」・「オークション・フリマアプリ」に分けることができます。
中古専門の格安スマホ販売店
中古の格安スマホを扱う実店舗は、リサイクル・リユース事業を手掛ける企業が運営することが多く、中古専門の格安スマホ販売店もあります。電気街で有名な秋葉原などに出向く必要はなく、本の買取で知られる「ブックオフ」や、ゲーム買取で有名な「GEO(ゲオ)」も中古のスマホを販売しています。いずれも、中古のスマホを購入後30日間の保証が付いてきます。
このような実店舗で購入するメリットは、店舗が買取った端末を手に取って確認できることでしょう。キズの有無やボタンの摩耗など、自分の目で確認することができます。
ネットの中古通販サイト
次に、自宅にいながら購入できるのがネットの通販サイトです。通販サイトの運営者が中古のスマホを在庫として持ち、販売しています。たとえば、上述のGEOは、中古格安スマホを販売する「GEOオンラインストア」も運営しています。SonyのXperiaや富士通のarrows端末、タブレットではiPad(アイパット)、及びiPhoneも揃っています。
ネットの通販サイトで格安スマホを購入するメリットは、多数の端末から選択できること。選択肢が増えれば、安値の比較もできますね。
ただし、ネットの通販サイトの中には評判の良くない・販売実績が伴わない販売店も存在します。現物を見ることもできないので、実店舗で入手するよりも問題が起きやすくなる点に注意しましょう。
オークション・フリマアプリ
オークション・フリマアプリで中古の格安スマホを購入する方法もあります。これらの方法で中古の格安スマホを購入するメリットは、個人間の取引きであることでしょう。購入前に、気になるところを出品者に質問することができます。また、購入後にトラブルが起きても、直ぐに連絡を取ることができます。
一方で注意点もあります。トラブルが起きた際、出品者が悪い人であれば連絡が付かなくなり、解決が長引きます。また、ネット通販サイト同様、過去の取引実績をチェックしておきましょう。
おすすめの中古端末タイプ
中古の格安スマホを購入する際、どのような端末を選ぶのが良いでしょうか。ここでは、「中古の格安スマホを選ぶなら」と題し、おすすめの端末をピックアップしてご紹介します。
androidならドコモのスマートフォンがおすすめ
androidスマホとしてザックリとまとめるならば、ドコモで販売されていたスマートフォンがおすすめです。というのも、格安スマホ会社(MVNO)は「ドコモ回線」を利用しているケースが多いため。スマホ端末がSIMロック解除されていなくても、通信回線が同じであればそのまま使えるケースが多いです。
ドコモ回線を使っている格安スマホ会社は、主に以下が挙げられます。
- 楽天モバイル
- BIGLOBEmobile
- LINEモバイル
- mineo(マイネオ)
- b-mobile
ここで一つ注意が必要なのは、端末によっては、同じドコモ回線を利用している格安スマホ会社に乗り換えてもSIMロック解除が必要になる点です。格安スマホ会社で「動作確認済み端末」というページが用意されているので、そちらのページを確認してSIMをロック解除の要・不要を確認しましょう。
なお、もしSIMロック解除が必要になった場合でも、ドコモでは中古端末でも解除の申込みが可能です。所定の手数料が発生しますが、ドコモショップに持っていけばSIMロック解除を受け付けてくれます。
iPhoneも中古で人気がある
iPhoneも中古で人気があります。最新型が人気のAndroidと異なり、iPhoneでは型落ち品も売れ筋対象となります。特にiPhone6以降の機種であれば、ドコモ・au・ソフトバンク、いずれの通信回線でも音声通話が可能なため、使い勝手が良いと言えるでしょう。
買うなら品質の良い白ロムがおすすめ
今回は、中古の格安スマホを上手に買うための知識を解説してきました。格安スマホとして利用できる中古端末は、リーズナブルに購入することができます。新品にこだわることはありません。スマホ本体を安く購入すれば、安く乗り換えることができますね。
ただし、中古スマホの中には、おすすめできない「赤ロム」などの製品があります。中古の格安スマホを購入するなら、品質の良い「白ロム」を選ぶことが鉄則ですよ。もちろん、SIMカードのサイズについても気をつけましょう。
中古スマホの品質・赤ロム・SIMカードのサイズに注意して、上手に選んでみてくださいね。