simfree,ロック解除

注目のSIMフリー「中古スマホ」はSIMロック解除で大化けするのか?

総務省が2018年4月に公表した「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」の内容を受け、ガイドライン改正を行った目玉のひとつ、それが「中古携帯のSIMロック解除の義務化」である。

2019年9月1日に、NTTドコモを含むauとsoftbankの3キャリアすべてが中古携帯のSIMロック解除の受付がそろった形だ。

いずれも端末の支払いが終わっていることが条件であることは変わらないが、NTTドコモはdアカウント取得者であればだれでもインターネットで受け付け可能。softbankとauは、所有者(友達から購入したものでも可)が1日2台まで店頭でのみ受け付け可能だ(2019年9月27日時点)。

キャリアによって趣が違うが、各社の特徴が出た格好だろう。

国が後押しする2019年10月に施行された“通信分離”に伴い、ミドルレンジ価格帯のスマホとして注目されているのが中古スマホ。果たして、中古スマホ市場は期待通りに大化けするのだろうか。

中古スマホ市場はいまだに5%程度

中古スマホ市場の変遷を見る。今から約11年前。日本で初の「iPhone 3G」が発売された。当時はまだフィーチャーフォンが全盛期。日本メーカーが主流であったいわゆる“ガラケー”を横目に、リンゴを積んだ黒船が鳴り物入りでやってきた。

それから11年。日本で大きく実ったリンゴ“iPhone”は、日本国内のスマートフォン市場において6、7割を超えるまでに成長した。毎年のようにモデルチェンジを繰り返し、在庫コントロールが徹底されてきた。

この11年、では中古スマホはどうだろうか。モバイル業界の調査会社MM総研によると、2017年の中古スマホの販売台数は179万台。3258万台の新品スマホの、わずか5%程度だ。一方海外の中古スマホ市場に目を向けると、アメリカは17%にも上る。

海外はSIMロックフリーが一般的

海外のスマートフォン事情を見てみよう。日本同様、割賦販売によるSIMロック端末は一部存在する。しかし、日本ほどSIMロック解除の条件が厳しくはないようだ。

さらに新興国においては、安価なAndroid端末が主流で、買い替えの頻度も高い。その“切り替え”が早い理由も、SIMフリーの携帯端末が主流であるからだ。さらに海外ではiPhoneは“高級品”。

その点、日本ではそう簡単に手が出ないはずの新品“iPhone”が、割賦販売の影響でほぼゼロ円で購入できるのだ。高額であるはずの新品iPhoneが中古スマホより安いとなれば、中古スマホ市場が日本で成長しないのも無理はない。

SIMロック解除の義務化は、スマホの自由化になるのか

中古携帯ビジネスの基本は、売れる中古スマホの玉が無いと始まらない。売りやすいものが無いとビジネスにならないのだ。

売りやすいもの、その一つがSIMフリーのスマホ、つまり“SIMロック解除された”スマホなのである。

なぜ、売りやすいのか。SIMロック解除済みスマホというのは、すなわち、どの通信会社のSIMも抜き挿しできるスマホということ。スマートフォンの“自由化”と言えるものが、目の前に起ころうとしている。

今まではキャリアによってロックされていたスマホ端末が、過去どのキャリアで購入した端末でも、SIMロックを解除してしまえば、どのキャリアのSIMでも利用できる。そうなれば、これから増える外国人や今までスマートフォンを利用してこなかったシニア層にとっても使いやすいスマホになるからだ。

もし、キャリアショップへ行かずともSIMロック解除された安い中古スマホが買えるようになれば、中古スマホ市場が明るくなることは間違いない。

ただし、SIMロックの解除をするのは、端末の所有者(法人も含む)だけである。所有者がSIMフリーにメリットを感じてSIMロックを解除し、世に手放さない限り、売れる中古スマホ端末は増えていかないし、中古市場は成長しないのである。

まさに、中古スマホ業界の努力が試されるときがやってきたのだ。

まとめ

2019年10月には、MNOによる端末とのセット販売も原則禁止となった。iPhoneを含むスマホは、実質ゼロ円で販売できなくなる。海外の仕組みと同じになった格好だ。

消費税増税の背景からも消費者の自己負担が増える中、できるだけ端末費用を抑えたいのが消費者心理だ。新品と中古スマホの価格差を考慮すると、自分の懐と相談して中古スマホを選ぶ人が増えても不思議ではない。

後は、SIMロック解除がされていれば、通信環境も関係ないのである。

コラム特設ページに戻る

【コラム執筆者】
粟津浜一(あわづ はまかず)  株式会社携帯市場社長

1979年12月岐阜県生まれ。

2004年3月:筑波大学院理工学研究科卒業。産官学の国家宇宙プロジェクトに参画
2004年4月:ブラザー工業株式会社にて、新商品新技術の研究開発業務に従事
2009年1月:株式会社アワーズ(現:株式会社携帯市場)を設立、社長に就任
2017年3月:業界団体「リユースモバイル・ジャパン」を設立、会長に就任
2017年2月:株式会社携帯市場へ社名変更
2018年7月:ガイドライン策定「リユースモバイル関連ガイドライン検討会」を設立座長に就任
2018年9月:事業拡大に向け、神田から神保町へ本社を移転

IT総合情報ポータルサイト「ITmedia」、リサイクル業界誌「リサイクル通信」コラム執筆中。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加

人気記事

  1. 最新モバイルWi-Fi(ワイファイ)キャンペーン比較!おすすめの最安No.1を決定!
    お得なキャンペーンの全てがわかる! おすすめモバイルWi-Fiをご紹介!当ページをご覧…
  2. Y!mobileの評判・料金・エリア・制限
    月間データ容量が無制限!?Y!mobileのモバイルWi-Fiを徹底調査!オプシ…
  3. Yahoo!Wi-Fiの評判・料金・エリア・制限
    2020年モバイルWi-Fi最新情報 当ページでご紹介しているYaho…
ど素人でも分解しないでできる!ノートパソコンお掃除の仕方まとめ
PAGE TOP