WiMAXの通信機能を内蔵した「WiMAXパソコン」があるのをご存知ですか?
ノートパソコンを開くとすぐにネットが使える、そんな謳い文句に興味をもちWiMAXパソコンの評判を調べてみたのですが、意外なことに残念な口コミが多くて驚きました。
WiMAXパソコンを選ぶよりも、別でモバイルWi-Fiルーターをもつほうがいい、といった意見が多いのはなぜなのでしょうか?話題のWiMAXパソコンについて、気になる点を調べてみました。
WiMAXパソコンの特徴
パソコン1台でネットにつながる
パソコンでデータ通信をするには、有線でも無線でもルーターが必要ですが、WiMAXパソコンには電波を受信できるチップが内蔵されているので、ルーターがなくてもインターネットにつながります。
モバイルWi-Fiルーターのバッテリー切れや、ルーターを忘れて通信できない、という心配がありません。
パソコン起動後の接続が早い
パソコンを起動させるとWiMAX回線に自動接続します。パソコンを立ち上げた後に、モバイルWi-Fiルーターの電源ボタンを押して接続していることを確認する、といった手間が省けます。
端末購入や機器セットアップが不要
自分が使っているパソコンがWiMAXパソコンであれば、パソコンからオンラインで契約手続きができます。回線工事やルーターを購入する必要もありません。
WiMAXパソコンのデメリット
使い勝手の良さが魅力のWiMAXパソコンですが、購入を考えているならデメリットも知っておくべきです。実際に使ったユーザーが不便に感じている点をまとめました。
WiMAX 2+回線の利用ができない
WiMAXの魅力は何といっても、下り最大558Mbpsの超高速通信ですが、現在のところWiMAX 2+に対応したWiMAXパソコンは発売されていません。WiMAX 2+対応機種を待ち望む声もありますが、諦めてモバイルWi-Fiルーターを購入したユーザーもいるようです。
WiMAXに接続できるのはそのパソコンのみ
モバイルWi-Fiルーターなら、約10台のデバイスを同時接続できますが、WiMAXパソコンでは複数の端末をWiMAX回線に接続することは基本的にできません。パソコンだけでなくタブレットもWiMAXを使って通信したいと考えている人や、パケット料金を節約するためにスマホをWiMAXにつなげたい人には、WiMAXパソコンは不向きです。
バッテリーの持ちが悪い
ネットにつなげたまま作業をしていると、パソコンの電力消耗が早くなります。バッテリーを温存させるには、ネットを見ない時はWiMAXの接続をこまめに切ることをおすすめします。
WiMAXパソコンユーザーのなかには、パソコンの充電にも使えるモバイルバッテリーを併用したり、充電できるカフェを活用している人が多いようです。
電波が安定しない場所ではお手上げ
WiMAXの電波は建物内でつながりにくいと言われています。モバイルWi-Fiルーターならルーターを窓際に置いて電波をキャッチすることもできますが、WiMAXパソコンだとこの対策がとれません。自宅でWiMAXが安定してつながることを確認してから購入すべきです。
WiMAXが障害物に弱い理由は、別ページで説明しています。
»建物内でもつながるモバイルWi-Fiルーターはどれ?
パソコンが故障したときが厄介
パソコンが故障して修理に出した場合、その間はパソコンもWiMAXも利用できません。
そして、修理中でもWiMAXの契約は継続されるため、基本使用料は発生します。
パソコン修理を依頼したユーザーから、「回線が利用できないのに使用料を払わされるのはおかしい」といった不満が出るのも当然だと思います。
まとめ
パソコン1台ですぐにインターネットにつながるWiMAXパソコンは、持ち運びの良さを重要視する人にはおすすめですが、せっかく同じ通信料金を毎月支払うなら、モバイルWi-Fiルーターをパソコンとは別に購入するのがかしこい選択だと思います。
モバイルWi-Fiルーターにした場合のメリットは次の通りです。
- スマホやタブレットなど、複数のデバイスに同時接続ができる
- 超高速通信が可能
- 各キャリアから自分にあったプランを選べる
モバイルWi-Fiルーターのメリットについては、別ページでさらに詳しく説明しています。
外出先でもノートパソコンを使いたい人は、チェックしてみてください。
»モバイルWi-Fiルーターと固定回線のメリット、デメリット